石川県板金工業組合では、金沢城址公園菱櫓五十間長屋の金属区屋根工事を組合で受注し、総力を挙げて後世に誇れる仕事を残そうと工事参加を呼びかけました。
工業組合での共同受注は馴染みにくいとの理由から石川県金属屋根協同組合を新たに設立し、工事の共同受注を主たる目的としました。
発注者側は責任の明確化の観点から個々の事業者への発注に固執したが、協同組合の目的とその主旨を説明することによって、受注という結果を見るに至りました。
この協同組合での受注は、共同受注の道を開いたという意味において、全国で注目を浴びることとなりました。
石川県は平成10年度から平成13年度にかけて金沢城公園整備工事により、金沢城菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓、鶴の丸土塀の全延べ面積 1,894uを復元。
この工事での鉛瓦葺き工事及び銅板工事を石川県金属屋根共同組合が担当しました。
前例の少ない特殊な工事であったので、石川県をはじめ工事監理事務所、建築工事共同企業体の指導を受けながら施工技術の検討や模型製作、講習会等を行い工事に当たりました。
組合には昭和の石川門及び五十間長屋の修理に取り組んだ先立達が少ないながらもまだ現役で活躍しており、
そういった指導的立場に立った熟練職人から若手職人まで延べ6,000人を要した大工事でした。
今回復元した菱櫓等は史実を尊重して施工したもので、屋根勾配は6寸5分、葺き面積約2,500u、使用した瓦板は約75,000枚、その重量は約250tになります。
また、石落し等、細やかな意匠の銅板工事も多く、延べ約6,000人がこの工事に参画し、多い日では1日約40人が施工にあたりました。 |